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「第三の”慈愛”は、私、マルガ・ナルゼと、マルゴット・ナイトが説明するわ。……慈愛とか言われても、面倒というか、表立っては苦手なものだけどね」

「でもガっちゃん、たまーに雨の日とか、猫拾ってくるよね? ナイちゃんが何も聞いてないのに”勝手に寄ってきて離れないのよ”とか言って」

 ほほう、と皆が仰け反るのに対し、ナルゼは眉をひそめて咳払いをする。

「慈愛っていっても、恋愛とかなら話が出来るんだけどね。この場合は、見守ったり、赦したりというのも含めた母性的な愛の面が大きいの。汝隣人を愛せよ、ってやつね」

「Jud.、言い換えるなら”大事にしようよ”ってところかなあ。隣人は隣人がいるから、皆でコレを守れば平和になるってことでもあるよね。
 もっと言い換えるなら、これって”怒るな・疑うな”って事でもあるかなー」

 そうねえ、とナルゼは頷いた。

「隣人って言っても、隣の家の人間じゃなくて、隣にいる人の事も差すんだけどね。でも、慈愛は恋愛とは別だから、残念だわ」

 Jud.、とナイトが笑う。そして彼女はナルゼの横、直近に立ち、

「”慈愛”を得た人は、自分の周囲を、目だけじゃなく、たとえば通神なんかでもよく見てあげるといいかな。カリカリせずに、ちゃんと付き合っていこうってことだから」

「そうね。……何事も落ち着いて、いがみ合ったりしないで行ければ幸いね。って、教科書みたいな事言ってるけど、まあ、そーなっても自分の考え次第で何とかなるって事で。
 そういう、自分からのやり直しも含めた”慈愛”ってやつね」

 うんうん、と頷いたナイトが、笑み顔で、しれっと言った。

「ムラっと来たら心に従えって事だよね」

「ハイ! 違いますの! 違いますのよ-!」

「ミト、今日のリアクション回数、朝から半端無い気がするんですが……」