「第四? 私、第四なの!? いいわ、このジーニアス・葵が冷静に賢明の解説してあげる!」
「おい、喜美。注文していたの来たさね。あ、おい”黄身の菠薐草ポット”、ほら」
「言うた! 言うたわね直政!? 青い黄身とか禁句を言ったわね!? でも好きなものだからパンと一緒に頂くわ! ああんデリシャスだわ三河コーチン……! 逆から読んだらンチーコ三河! 惜しい! 惜しいわね! そう思わないアデーレ!」
「あのー、浅間さん、ここだけ朝から強烈に割り当て人員間違ってませんか」
私がやった方が早いですかね……、と浅間が内心で思っていると、喜美が振り向いた。
「賢姉ね!?」
「賢明です」
「やだ、ネタ回さずに即答したわねこの巨乳……! 賢明って解ってるの意味!?」
「ものごとを過たずに判断しようって事じゃないですかね」
「いきなりまとめて終わらせてどうすんのアンタ! 私の余地を残さない気ね!?」
「じゃあ丁寧に言い直していいですよ」
「御ものごとを御過たずに御判断御しようって御事じゃないの御~?」
「うっわ腹立つ! 最後の御は語尾伸ばしたつもりですか!? 女学生丁寧語尾ですね!?」
「あの、智? ツッコむところそこじゃないと思うんですの」
「あら、ミトツダイラ! ツッコむ! ツッコむのね!? さあ何処にツッコむのか早朝チャージって事で言ってみなさい! 賢明な人は判断を過たないのよ!? ほら、たっぷりと賢明な判断を、さあ!」
ミトツダイラが乾いた笑顔で指さす先を振り向くと、青スジ笑顔で腕を組んだ店主が腕を組んで立っている。
「朝からメシ食う場所でたっぷり賢明な判断ってどういうもんかねえ?」
皆、ハイディにマニュアルを見せて貰いながら土下座した。