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■澄川龍一

小気味良いシンセというスパイスがピリリと効いたアッパーな、これぞ大久保薫!と膝を叩いてしまうダンス・チューン。大きくかつ素早く振れるメロディーにも振り放されることなくしっかりと対応しているヴォーカルもまた見事。

■冨田明宏

この「Cynthia」が、本作『Contact』の中でも最も強力なアクセントではなかろうか。アシッド・ジャズを髣髴とさせるグルーヴ感や、ラウンジ・ハウス風なサウンドの意匠、そしてスウェディッシュ・ポップを髣髴とさせるファッショナブルなメロディゆえに、〈シブヤ系〉の流れを汲んだ楽曲とも言えなくもない。軽快で小気味良いサビの中毒性もバツグンで、デジタル・サウンドによる、ハイ・センスなポップスの方向性を追求した作品として聴いても面白い。表現者としての茅原実里の新たな魅力と、多彩な可能性を感じさせるサウンドの絡みは聴き応え充分だ。

■仲上佳克

ゆるやかな前曲から一転して、ダンサブルなナンバーに。茅原さんの曲としても、今まであまりなかったタイプかもしれません。軽快なリズムに乗せた歌声は、大人っぽく落ち着いていて、クールでもあります。この歌のキーワードは月、もしくはmoon。古来から人は月に対して様々な思いを抱いてきましたが、現代の都会で暮らしていると夜空の月を見上げることさえ忘れそうになります。そんな月影に照らされて出会う恋人たちは、どんなドラマを演じているのでしょうか? ロマンティックな気分に浸れる1曲です。

■永田寛哲

前曲「Dears」と同作家陣となる本曲は、歌手・茅原実里のまた違った魅力に切り込んでいる。洗練されたアーバン・サウンドで、ドラムンベースから展開する2STEPのクラブミュージック的なリズムと、そこに乗せられた茅原の繊細な歌声がなんとも耳に心地良い。同じくストリングスをフィーチャーしたダンス・ミュージックではありながらも、これだけ違った聴き味に仕上がっているのは、やはり名編曲家・大久保薫の手柄に因るところが大きいか。

■前田久

クラップハンズを模したリズムに乗せて、凛としたコーラスがアカペラ調に歌い上げられるイントロ。そのままの流れで、あまりに都会的な雰囲気でまとめあげられたサウンドに、大変失礼ながらも一瞬耳を疑った。内に秘めた哀しみをむき出しにすることなく、あくまでサラリと歌ってみせる、こんな強い大人の顔も茅原はできるのか、と。トラック5と好対照を成していると言っていいだろう、極上の大人のポップス。

■水上じろう

またひとつ、新しいみのりん♪
月の光の下、軽快に、スタイリッシュに、踊りだしたい気分。
抑えぎみのボーカルから届けられる歌は、艶やかで力強い。

CDのなかでみのりんが歌い
CDを聴きながらぼくらの心が歌い
CDの立派なパッケージからはスタッフの歌が聞こえてくる。

■渡邊純也

アダルトなビートと雰囲気の中、英語詞で始まるナンバー。
ここで描かれている恋は、決して子供のおもちゃのような恋ではない。
それはむしろ《真昼の月》という隠喩で表された一種の危うささえ感じる。
《やわらかな温度》に照らされて歌う茅原実里にアーティストとしての
意外なる横顔を垣間見ることができる曲かもしれない。

クロスレビュアー

アニソンマガジン(洋泉社)などで執筆中の音楽/アニメ・ライター。

80年生の音楽ライター。アニソンマガジンの企画/メイン・ライターを務める。その他執筆媒体は、CDジャーナル、bounce、クッキーシーン、アニカンR-music等など。音楽ガイドブック制作によく参加したり、BGM監修やコンピの監修も手掛けたり。

フリーライター。各アニメ誌・声優誌等にて幅広く活動中。アニメNewtypeチャンネル内の動画インタビュー番組gammyの必萌仕事人ではメインパーソナリティーを務める。

編集プロダクション・ユービック代表。アニメソング専門誌アニソンマガジン編集長。

82年生。ライター。通称「前Q」。ライトノベル、アニメ、アニソンなどオタク周辺事象について広く執筆中。主な執筆媒体にオトナアニメ、アニソンマガジン(洋泉社)、まんたんブロード(毎日新聞)、ニュータイプ(角川書店)など。

フリー編集者、ライター。B Street Band所属。千葉県市川市出身。

構成作家。涼宮ハルヒの憂鬱 SOS団ラジオ支部、らっきー☆ちゃんねる、らっきー☆ちゃんねる 陵桜学園放課後の机、radio minorythm etc.